交通事故コラム

共存共栄 2015.07.09

先日、後遺障害の異議申立についてお電話でご相談をお受けしました。

よくお話しを聞いてみると、既に弁護士の先生に委任されていました。
たまにこういったご相談をいただきます。

私は、既に他の行政書士や弁護士に委任されている事案に関しては基本的にはお受けしておりません。
他の先生にはそれぞれ考えや戦略があり、その意図が依頼人にきちんと伝わっていないというケースがたまにあるからです。
私がへたに横やりを入れて、結局被害者の方に損失(すでに支払った着手金など)が生じてしまうということを避けたいという意図もあります。

一度信頼し依頼したのであれば、もう一度よくお話しをすることをおススメします。
(どう考えてもおかしな行動や対応をとっているようであれば話は別ですが・・・)

今回の相談者の方にもその旨をお伝えしたのですが、それでも一度話だけでも聞いてほしい、資料も全て手元にあるとのことだったので事務所に来所いただきました。

依頼されている弁護士の先生はインターネット上で活発に活動されている交通事故に特化した事務所の先生でした。
その先生の後遺障害に関する今後の展開と、対策を聞いたところ、私も同意見の定石通りの方法でした。

しかし、一つだけ問題があるとしたら、被害者及び主治医が弁護士の同行面談を求めているのに、頑なに行動に移してくれないことでした。
医師面談は時と場合によっては、患者と医師との信頼関係を壊してしまうという怖い一面もある為、私は何が何でもとにかく医師面談を!というスタンスではではないのですが、このままでは依頼人が不利益を被る、又は直接医師と面談することで依頼人の利益になるというケースでは惜しまず医師面談を行います。

弁護士の先生の中にも、積極的に医師面談を行う方がいるのは知っておりますが、大多数の方々はよほど大きな案件(重大な後遺障害)でなければ直接医師の元に出向いてくれることは無いようです。

ここ最近は、弁護士の先生から後遺障害に関する依頼を受けたから手伝ってほしいというお話をいただくことがとても増えました。
弁護士に代わって被害者の方と医師のもとに出向き、必要な検査の依頼や、後遺障害診断書、医証のお願いなど、医師にそれらの必要性を丁寧にお伝えし、後遺障害の認定に必要な書類の取付を行います。

今のところ、ご依頼いただく弁護士の先生方にも好評のようでホッとしています(^_^;)

昨今、弁護士の先生方の中で、交通事故に関わる行政書士に対してあまりいい印象をもたず、排除しようという動きが活発になっていると聞いたことがあります。
今回ご相談いただいた件の弁護士の先生とは面識がありませんが、依頼人からの要望に答えることが難しいようであれば、交通事故被害者救済という同じ目的のもと、我々行政書士を上手く利用していただけたらいいのになーと思いました。

最近は、弁護士と共存共栄できる道は無いものかとを常々考えております。

最終的に相談者の方は、もう一度弁護士の先生とよくお話しをして、引き続きお仕事をしてもらうようになったそうです。
適切な等級と適正な賠償が実現することを祈っております。

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