慰謝料が減っていくんですよね? 2014.06.27
タイトルの「慰謝料が減っていくんですよね?」は、交通事故の相談を受けていて何度かあった質問です。
「治療を長く続けると慰謝料が減っていくんですよね?だからなるべく早く治療はやめた方がいいですよね?」
そう聞かれて、最初は意味がわかりませんでした。
なぜなら慰謝料は通院日数によって計算されるから。
なぜそのように思ったのか聞いてみると、インターネットで見たと言います。
通院回数や期間が延びればもちろん慰謝料の額は増えていきます。
慰謝料とは「精神的・肉体的苦痛に対する賠償金」です。
事故に遭い、ケガをしたばかりの苦痛と
治療を1年間続け、ほとんど痛みがなくなったときの苦痛は当然違います。
後者の方が苦痛は少ないですよね。
そのことから保険会社や裁判所が慰謝料を算定する際の基準で通院1日につき、事故後すぐの慰謝料の額と治療期間が経ったときの慰謝料の額は違うのです。
事故後すぐは高く、事故から時間が経てば経つほど低くなります。
(事故から15ヶ月目以降は同額)
その相談者さんが見たというサイトの説明がどのように表現されていたのかわかりませんが、その解説を見て、100万円もらえたものが治療が長引くと99万円、98万円、97万円・・・という具合に減っていくものと勘違いしたのだと思います。
私がこうした質問を受けた場合には
「そういう意味ではなく、仮に毎日病院に通っていたとしても、最初の月は1ヶ月に19万円もらえていたものが、
12ヶ月目になると1ヶ月で1万円しかもらえなくなるという意味で「減っていく」ということなんですよ」
と説明しています。
こうした「インターネットから得た情報」では、読み手によって勘違いが生まれてしまうことも多いと思います。
少しでも疑問や不安が生まれたら、お気軽にご相談くださいね。
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