交通事故コラム

保険会社の嫌がらせ!? 2014.02.28

被害者の方が加入している自動車保険に弁護士費用等特約が附帯されていれば、行政書士報酬はそちらから支払ってもらえます。
弁護士費用特約と聞くと弁護士しか使用できないと思われがちですが、行政書士や司法書士の報酬も含まれています。
(さすがに最近はないですが、以前は保険会社の職員も弁護士しか使えないと思っていることがありました)

以前、交通事故のご相談をいただき、加入している自動車保険に弁護士費用等特約が付帯されていたので、そちらを使って依頼したいという流れになりました。
弁護士費用等特約は原則、保険会社の同意を得てからでないと使用できません。
行政書士や弁護士に依頼し、解決して報酬を支払った後に特約に加入していたことに気づき保険会社に請求したとしても支払ってもらえません。
(報酬や依頼内容におかしな点がなければ大体は担当者が融通を利かせて支払ってもらえますが・・・)
ということで、保険会社に事前に被害者の方から連絡を入れていただき、当事務所に依頼するために特約を使う同意を得て、ご依頼となりました。

後日、保険会社から当事務所へ連絡が入りました。
ご依頼いただいた内容と報酬の額を伝えると、
「かしこまりました。そちらの内容で請求書を送ってください」
とすんなり話が通りました。

保険会社や担当者によって報酬の額や仕事の内容にケチを付けて値切ってくる者もいます。
この交渉が本当に疲れます。

弁護士の費用であればLAC(日弁連リーガル・アクセス・センター)の基準というのがあり、そちらの基準より高い、安いと話ができるのですが、行政書士の報酬には基準がありません。
過去に行政書士会で報酬基準が決まっていましたが平成10年に廃止されてしまいました。
そのため何を持って高いのか安いのかわかりませんがとにかく安くしろとしか言いません。
旧行政書士会の報酬基準にて見積もりし直すといっても聞きません。
珍しいケースですがそういう担当者はいます。
本当に骨が折れますので、そういう担当者に当たらずすんなり通った事にホッとしていました。

後日、保険会社から報酬の振り込みがありました。
しかし、振り込まれた額を見ると微妙に請求した額より少ない・・・
いやがらせか・・・?またあの面倒くさい交渉をしなければいけないのか・・・。
と思ってしぶしぶ保険会社に電話しました。

「あの~。請求していた額と違う金額が送金されていたのですが・・」
「源泉徴収の分差し引きました」

実は、弁護士を始めとする、行政書士以外のほとんどの士業の報酬は下記リンクのとおり所得税を源泉徴収しなければなりません。

国税庁 報酬・料金等の源泉徴収事務

行政書士も士業なのでこれに該当すると思い、保険会社は特に連絡事項を付けるでもなく10%差し引いて振り込んでいたのです。
「あの~。行政書士報酬は源泉徴収の対象に入っていないと思うんですが・・・」
「エッ!?確認いたしますので少々お待ちください。・・・」
「申し訳ございませんでした。差額をすぐに送金いたします。」
という事がありました。

何か理由があってのことだと思うんですが、行政書士だけ外すのは紛らわしいですよね。

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