交通事故コラム

そんなの無駄だよ 2016.05.28

数ヶ月前、保険会社に任せて後遺障害を申請したけど結果に納得できていないという被害者の方からご相談を受けました。
残存する症状や受傷機転、治療の内容等精査すると上位等級へ変更される可能性が高いと感じ、その旨をお伝えすると、異議申立することになりました。

異議申立をするにあたり、新たな画像を撮影することと、医師の意見書が必要と判断し、主治医のもとへ被害者の方と同行し上記を依頼することに。
主治医に被害者が認定されている後遺障害後遺障害等級と、認定基準について説明し、あらたな検査と意見書のお願いをすると
「そんなことしたって無駄だよ。今までたくさん交通事故の患者を診てきてるけどこの人よりひどい状態で認定されなかった人もいっぱいいるんだから」
と頭から否定的な態度で接してきました。

あらためて認定基準と医学文献を示し、
「この患者さんのこのケガでこういった症状が残存すればこの等級が認定される余地が十分にあります。その為にこの検査をしていただき、こういった意見書を書いていただく必要があります」
と丁寧に説明して、なんとかお願いすると
「検査も意見書も、どうしてもっていうなら全然いいけど、無駄だと思うけどねー。」
と投げやりな態度ながらも最低限の医証を取り付けました。

それらの医証を基に異議申し立てを行い、その結果が先日きました。
見事に予想した通りの等級に変更されました。

等級が確定したので、この先は弁護士の先生が保険会社と示談交渉を行うのですがおそらく数百万円以上賠償金が増額されることになります。

後遺障害の申請において医師の意見や診断は大変重要なものです。
しかし、それはあくまで医学的な判断であり、損害の評価や後遺障害等級に関する評価はまったくあてになりません。

被害者の方は、症状が残存した状態で治療を終えようとするときに、主治医に後遺症の相談をします。
そしてその問いに対して認定基準をよく知らない医師は、適当に自身の経験則から意見をします。(その大半が後遺障害の認定に対して否定的です。)

交通事故の後遺症でお悩みの方は、医師ではなく交通事故の後遺障害認定を熟知した行政書士や弁護士などの専門家に相談されることを強くおススメします。

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