交通事故専門行政書士の探し方 2013.11.21
交通事故業務を行政書士に依頼する場面には大きく分けて2つあると思います。
一つは、「自分でやるのが面倒くさい」もう一つは「最善の結果を残したい」という場合です。
多くの相談は後者です。後遺障害の申請や異議申立などがそれにあたります。
行政書士は、後遺障害の認定を受けるべき症状の方が本来認定されるべき等級の認定が下りるようお手伝いをします。(私には後遺障害が無い方を後遺障害に認定させることはできません。)
インターネット上には交通事故業務を取り扱う行政書士(自称専門家)のサイトが山ほどあります。
中には、明らかに間違った情報や、モラルの欠ける表現を記載しているサイトも見受けられます。
どのようにして信頼のおける行政書士を探せばいいのでしょうか。
行政書士の力量を量る基準の一つに判断能力が挙げられます。
「異議申立成功率80%以上」と謳っている行政書士のサイトがありました。
私はそのサイトの関係者と全く面識がありませんし、その数字の信ぴょう性も不明ですが、その数字を見ただけで絶対にあり得ないとは言いきれないと思います。
なぜなら異議申立で覆りそうにない相談であれば受任しないからです。
受任しなければ失敗ではありませんから成功率は下がりません。
これはある側面から見れば確実に認定できる被害者だけ依頼できて、立証が難しい案件は専門家の手を借りることができないという問題が発生しがちです。
かくいう私も後遺障害の案件を受任するにあたって、事前に面談にてお話を聞き、異議申立であれば、前回の結果を細かく検討し、私に依頼していただくことで認定を受けることができる可能性があるかないかの判断を下します。
場合によってはお断りすることもあります。
この受任するかしないかの「選別作業」の正確さが、前述の行政書士の判断能力です。
行政書士として業務を受任する場合、報酬をいただきます。報酬をいただく以上結果が求められます。
結果は伴わず報酬だけ支払ったり、余計な時間をとられてしまうというのは依頼人にとって不利益でしかありません。
逆に、きちんと申請して認定されるものを可能性が無いと、申請の機会を失わせてしまうことも大きな不利益にあたります。
ですので、依頼人の不利益を未然に防ぐために行政書士は選別作業をしなければなりません。
問題視すべきは、覆すことができないと判断した理由をきちんと説明できないまま断ることや、認定できないとわかりきっている案件を受け、依頼人に不利益を与えることだと私は思います。
行政書士に受任するかどうかを選ぶ権利があるのと同様に、依頼人には専門家を選ぶ権利があります。(被害者自身で申請することも、保険会社の人間に申請してもらう事もできます。)
判断能力の低い行政書士だと、自分が認定の可能性がないと判断し、断った案件を他の行政書士に依頼され認定されるというケースや、よそで可能性が無いと言われたケースを受任し、認定されないというケースが発生します。
このようなケースがない少ない行政書士は、受任した案件の認定率(成功率)が高いということになり、いい行政書士かどうかを見極める重要な要素の一つ「判断能力が高い」ということです。
もし前述のサイトが事実とは異なる数字を載せ、その判断能力という被害者が専門家を探す上で重要な要素を過大に偽ってアピールしていたとするならば、とても悪質で、交通事故被害者や真面目に業務に取り組んでいる行政書士にとって、大変迷惑極まりない存在だと思います。
最善の結果を得る為には本当に信頼できる専門家を見つけるというところから始まります。
正しい情報をキャッチできるように注意して探しましょう。
ちなみに、「異議申立成功率80%以上ってほんとかいな?信じられんバイ。」っていうのが私の率直な感想です(笑)。
私もいつか、ドクターXの米倉涼子みたいに「私、失敗しないので」と、どんなに無理難題も引き受け、さらっと成功させられる行政書士になってみたいです(笑)
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