交通事故コラム

距骨骨折 Marti Weber分類 2015.05.15

足首の骨折をされた被害者の方から後遺障害のご依頼をいただきました。

近々、主治医の先生のところへ面談をしようと思っているのですが、ケガの内容を確認するために診断書を取付けました。
診断書を確認すると距骨骨折、腓骨遠位端骨折という傷病名でした。
腓骨というのはすねの外側にある細い方の骨で、距骨というのはかかとの骨とすねの骨の間に挟まれている骨です。
さらに、CT、レントゲンでの検査所見をみると
右腓骨遠位端骨折 Weber分類A型
右距骨体部骨折 Marti Weber分類Ⅱb型
とありました。

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早速、骨折の状態を確認するために医学書を引いてみるとそのような分類は表記されていませんでした。
あったのはHowkins分類という分類のみでした。

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(標準整形外科学 医学書院 引用)

インターネットで検索をかけてみるとMarti Weber分類について、なかなか見つかりません。
そこで、事務所で所有している、医学に関する書籍を片っ端から引っ張り出し、調べてみたら見つかりました。

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Marti‐Weberの分類(距骨骨折、脱臼骨折)
Ⅰ型 a)後突起、外側突起骨折
    b)頭部骨折
   C)頚部末梢部骨折
    阻血性骨壊死はありません

Ⅱ型 a)転位のない頚部骨折
    b)転位のない体部骨折
    阻血性骨壊死は稀です

Ⅲ型 a)頚部骨折+距骨下関節脱臼
    b)体部骨折+距骨下関節脱臼
    阻血性骨壊死が多くみられます

Ⅳ型 a)頚部骨折+距骨下、距腿関節脱臼
    b)体部の粉砕骨折
    多くの場合阻血性骨壊死となります。距骨全体が阻血性壊死になることもあります。
(足部診療ハンドブック 医学書院 引用)

Marti Weber分類を探している方の助けになれればと思いブログにて紹介します。
(そんな人めったにいないか。。)

ちなみに、遠位端骨折のWeber分類も載せておきます。

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