交通事故コラム

お金は頂きません 2013.11.30

交通事故を主として取り扱っている関係で、たくさんの整骨院さんとお付き合いさせて頂いています。

たまに整骨院さんの受付やHPに、「交通事故の場合、治療費は必要ありません」と書いてあることがあります。
損害保険会社から支払ってもらうから、必要ないということでしょう。

しかし、自賠責保険が適用になるときは直接払わなくていいことになりますが、適用にならない場合、患者さんは支払わなくてはなりません。

交通事故の場合、停車している車に自分から衝突して負傷したり、中央線を越え対向車線に入って衝突して負傷したり、自損事故で運転手が負傷した場合など、ケガをした人に過失が100%あれば、ケガをしても自賠責保険は使えません。
また、自分の過失割合が70%以上ある場合などは、損害額から20%減額されてしまいます。

その他にも相当因果関係が認められない場合には自賠責保険から支払われない事があります。
事故直後、整形外科に通院した後に整骨院に通院するケースはよくあります。
こういったケースで注意しなければならないのは整形外科での診断内容(傷病名)です。

いくら整骨院で痛みを訴えても、病院での診断書に書かれていない部位を施術する場合には、その部位の治療費の支払いを自賠責保険から認めてもらえない事があります。
ここに関してあまり気にとめずに患者さんの訴えるまま治療をする整骨院は結構あります。

このように損保会社から治療費の支払いを受けられない時には、整骨院は患者様から治療費を払ってもらわなければなりません。

「交通事故の場合、治療費の支払いは必要ありません」という表現や類似の表現をしてしまっていると、その際にトラブルになってしまうこともあるでしょう。

しっかりと交通事故に関して勉強し、保険の仕組み等を理解されている整骨院もありますが、まだまだそこまで理解しないまま交通事故の治療をされている整骨院が多いようです。

もし、整骨院で治療を受ける場合にはキチンと事故状況を説明し、整形外科での診断の際にどの部位の痛みを医師に訴えたかを説明して(できれば診断書を持参して)治療を受けられることをお勧めします。

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